世界観について


「極楽小道具店」が存在する世界は現代日本に似たパラレルワールドです。

そこの日本には「人間界」と「妖街(あやかしまち)」という2つの世界が存在しており、それぞれその名の通り人間と妖が住んでいます。

人間界

人間界はその名の通り人間が住む世界です。生活水準はこちらの日本と変わりません。都会では高層ビルが建ち、車や電車が走り、人々はスマホを使い、妖怪なんか存在しないと思っています。

ですので妖界のこともほとんどの人間は感知していません。ほとんどの人間は妖界や妖怪と関わることのないまま一生を終えるでしょう。
しかし一部の人間や純粋な子供たちは妖怪を信じているし、見えています。妖怪と友達になりたいと思うものもいるし、妖怪に恋したものもいます。妖力を帯びているアイテムを所持した人間は妖界に入ることも出来るでしょう。

妖街(あやかしまち)

妖街は妖怪たちが暮らしている世界です。

街並みとしては大正時代から昭和時代くらいの雰囲気の場所が多いですが、場所によっては自然しかないところや逆に現代的な建物が建っていたり現代日本の科学技術を使いこなしている妖怪がいたりするところもあります。つまり何でもありです。
格好も妖怪により様々です。人型になって現代ファッションや着物を楽しむものもいたり、本来の姿のままで闊歩するものもいます。つまり何でもありです。
妖街の中でまた複数の小さな「町」に分かれており、中心街の「中央町」、「火山の町」「港の町」「常夏の町」「常冬の町」「祭りの町」「霊峰」「天空の町」などいくつかの地区に分かれており、妖怪たちはそれぞれの体質に合った地区に住んでいます。それぞれの町の境には大きな鳥居がありそこを越えると一気に気候などが変わり、隣の町となります。
またどうやら妖街は、港の町や天空の町で他の世界と繋がっているようです。天使や悪魔が住む世界、魔女や魔法使いや妖精が住む世界などと交流があるようで、外界とつながる町には観光客が多く訪れたり昔の日本にはいなかったような容姿のモンスターが移住していることもあります。世界同士の行き来は現代日本と同じように海にせよ空にせよ少し複雑な手続きがあるようです。
また人間界と妖街は時折繋がります。
それは黄昏時だったり宵闇の中だったり、鳥居を通じてだったり人通りの少ない路地を入ったら急にだったりと条件は一定しません。
人間がボーッとしたり、猫に扮した猫又を追いかけていたりするとうっかり繋がった2つの世界の境に迷い込みます。ある程度の妖力か妖怪を信じる心を有していないと妖界には入れませんが、それさえあれば結構簡単に迷い込めてしまいます。
逆に妖怪は簡単に人間界に入り込めます。ただ妖力が満ちている妖界と違って人間界は妖力がほとんどないので、ある程度強い妖怪でないとすぐに妖力が尽きてばててしまったり人間変化していたものは変化が解けてしまいます。なので基本的にはお互いそれぞれの世界に住んでいます。
そんな2つの世界の間で、2つの世界の住人に向けて不思議なアイテムを片手に商売をしているのが「極楽小道具店」なのです。